「医学と芸術展」と東京タワー [art]
六本木ヒルズの森美術館で開催されている「医学と芸術」展に行ってきました。
本展覧会は、「科学(医学)と芸術が出会う場所としての身体」をテーマに、医学と芸術、科学と美を総合的なヴィジョンの中で捉え、人間の生と死の意味をもう一度問い直そうというものです。
正確な人間表現のために自ら解剖を行ったレオナルド・ダ・ヴィンチの解剖図をはじめとして、円山応挙、ミケランジェロ、デミアン・ハーストらの作品が展示されています。
森美術館→ http://www.mori.art.museum/jp/index.html
2/28まで開催されています。
印象に残った作品をいくつかあげると、
まず、ウォルター・シェルスの「ライフ・ビフォア・デス」
死の数ヶ月前の肖像写真と死んだ直後の肖像写真を並べて展示。幼児の肖像写真には特に衝撃をうけました。生に対する恐れや真摯な姿勢がそれぞれの方の眼差しに現れていました。
マニー・キャトレルの「五感」
視覚、聴覚、味覚、触覚、臭覚の五感を感じる際に働きのある部位の脳を立体的に展示。
視覚は、最も脳働く範囲が広く、味覚が最も狭い。聴覚は左脳の働きが強く、触覚は右脳の働きが強い。人種や個人個人でその反応は違うのだろうけれど、聴覚は右脳より、触覚は逆に左脳よりの気がしていました。
エドワルド・カッツの「GFDバニー 」
クラゲの蛍光物質を作る遺伝子を組み込んだクローンウサギ「アルバ」
遺伝子操作をアート作品を作るために行ったことで、「神への挑戦」として話題になった作品。
人間の行いは、どこまで許されるのかを、社会に問題提起した行為自体がアーティストのメッセージなのでしょう。愛らしいウサギの表情だけに薄気味悪く感じます。でも、蛍光に光っているウサギは、綺麗だったりもします。
ジル・バルビエの「老人ホーム」
スーパーマンやバイオニックジェミーが入った老人ホーム。まじめな作品が多い中で、素直に笑えます。若さへの執着をスーパーマンでさえも渇望しているという風刺作品です。
人(生物)は何のために生まれてきたのか?
死とは何か?
若さとは何か?
命とは何か?
それぞれの死生感、生への執着・・・・といったことを考えさせてくれます。
六本木ということで、昨日の東京タワーでも
この街にも、たくさんの建物それぞれに「命や生活」があるわけですね。
医学と芸術:生命と愛の未来を探る―ダ・ヴィンチ、応挙、デミアン・ハースト
- 作者:
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2009/12
- メディア: 大型本
東京タワーまだ昇ったことないです ^^;
by pi-ro (2010-02-23 19:58)
独りで生まれ、独りで死す。 無から生まれ、無に帰す。
生きるとは、生きた証を残すことでしょうか。 (・・?
by Sting (2010-02-24 01:26)
pi-roさん、コメントありがとうございます。
東京タワーは、一度だけ登ったことがあります。でも、東京タワーからの東京の夜景には、東京タワーが見えなくて(当然ですが・・)、ちょっと寂しいのです。
by ryo1216 (2010-02-24 02:31)
Stingさん、コメントありがとうございます。
僕は、昨年、親しい人の死を間近で経験して、「死生観」が変わってきているように思います。今は、まだ、定まってない感じです・・・。
生きた証とは、果たして何だろうか、最近よくわからなくなっています・・・。
by ryo1216 (2010-02-24 02:37)